横山英一 他

2010年7月2日

財団法人 三友堂病院医学雑誌 Vol.2 No.1

原著論文

腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)施行症例の検討
Laparoscopy-Assisted Distal Gastrectomy(LADG) for early gastric cancer

三友堂病院外科 横山英一、川村博司、松嵜正實、大道寺浩一、宮津清、仁科盛之

Key word:腹腔鏡補助下幽門側胃切除術、早期胃癌、D1 No.7リンパ節郭清、手術侵襲度評価

要約

 2000年4月からEMR適応外早期胃癌と胃粘膜下腫瘍に対し、現在まで10症例に腹腔鏡補助下幽門側胃切除術(LADG)を施行した。これらを同時期に施行した開腹による幽門側胃切除術(ODG)と手術所見、周術期の病態、コストの面で比較検討した。その結果、手術時間はODG群で30分以上も短かったが、出血量、D1 No.7の切除リンパ節個数では差が見られず、術式によって根治性を損なうことはないと思われた。周術期における排ガス日、歩行開始日、食事開始日、術後在院期間の比較ではすべてにおいてLADG群にて短縮しておりQOLの向上が見られた。手術侵襲度の評価として術前、術後第1,3,7病日の白血球数、アルブミン値を測定したがこれでもLADG群で早期に改善しており、LADGの低侵襲性が示唆された。コストにおいてはLADG群において患者の医療費負担が軽減していたが、医療者側の負担が大きくなっていた。これは在院期間の短縮により効率的な診療が可能になることで、長期的に見れば解消されると考えられる。

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