河合美奈子 他

財団法人三友堂病院医学雑誌 Vol.13 No.1

                                特集 チーム医療

原著

               心臓カテーテル検査室における新人看護師教育の現状
              Rookie nurse education in the cardiac catheterization laboratory

河合 美奈子、五十嵐 美代子、安部 志穂、佐藤 智子、柏倉 希、喜連 剛、
星野 涼子、野田 みさ子

三友堂病院 看護部 放射線特殊診療部

Key words: 心臓カテーテル検査室、新人看護師教育、IVR看護、カテ室看護、看護技術

Minako Kawai, Miyoko Igarashi, Shiho Abe, Tomoko Sato, Nozomi Kashiwagura,
Tsuyoshi Kiren, Ryoko Hoshino, Misako Noda

Department of Nursing Section of Diagnostic and Therapeutic Radioloy and Endoscopy, Sanyudo Hospital

要約

 当院放射線特殊診療部(以下、当部署)心臓カテーテル検査室(以下、カテ室)では、平成19年以後、年間約600~700件の心臓カテーテル検査および経皮的冠動脈インターベンション等が行われている。侵襲的な検査や治療が行われる中、看護師には高度な専門的知識や看護技術が求められる。「医療技術や診療の補助」が主な業務となる特殊な当部署に、近年、新人看護師が配属されるようになり、新人看護師指導に関してのさまざまな問題が表出してきた。
 平成23年度、新人看護師がカテ室の看護業務に必要な専門知識・技術の習得を図り、同時に厚生労働省の「新人看護職員研修ガイドライン」で示されている看護師1年目で必要な日常生活援助に関する技術の水準を満たすことを目標に、新人看護師教育に取り組んだ。しかし1年後、基本的な臨床実践能力がない新人看護師にとって、カテ室の特殊で高度な専門知識と技術の習得は困難であること、加えて特殊業務が業務の主体となる当部署での基礎看護技術の習得は難しいことが重大な課題として残った。そこで、平成24年度にはこれらの課題を克服するために、専門性の習得については、週ごとの目標を設定したカテ室独自の新人看護師教育スケジュールを作成し、また、看護師ばかりではなく、医師、コメディカルスタッフとともに多職種協同で互いの不足を補完し合いながら、チームとしてスキルアップを図ることとした。一方、基礎看護技術の習得については、検査前訪問を基礎看護技術の習得の場と捉え、訪問の内容を見直し、バイタルサイン測定や状態観察を通して患者とのコミュニケーションを充実させることとした。術前・術中・術後を通した患者との関わりは、新人看護師がカテ室看護師の役割について理解し、自律的に知識・技術を習得していく契機になることが期待される。

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