横山 英一 他

財団法人三友堂病院医学雑誌 Vol.11 No.1

原著

                 三友堂病院における大腸癌手術症例の検討
                                       
                 Surgical treatment for colorectal cancer in Sanyudo hospital 

                             三友堂病院 外科
                横山 英一、川村 博司、牧野 孝俊、仁科 盛之

Key words: 大腸癌、術後合併症、緩和的手術、吻合部再発   
    
Eiichi Yokoyama,Hiroshi Kawamura,Takatoshi Makino,Moriyuki Nishina

Department of Surgery , Sanyudo Hospital

要約


 近年、本邦においては大腸癌罹患数が増加しており、当院での大腸癌手術件数も年々増加してきている。当院の手術症例について、年齢、占居部位、組織型、組織学的深達度、Stage、手術術式、術後合併症、予後について検討した。その結果、全国の他施設の大腸癌手術症例の報告と比較して、高齢で進行大腸癌の症例が多い傾向が認められた。この原因として、地域的な影響、そして、緩和ケア病棟を有するがん診療病院という当院の特徴のため、緩和ケア目的に紹介される患者も多く、緩和的手術療法の適応となった患者も少なくないことが挙げられた。また、当院は、大腸癌手術の方針として基本的には大腸癌治療ガイドラインに則った手術を行っているが、全身状態の不良な症例や術前合併症を有する症例に対して、パフォーマンス・ステータスや合併症の重症度を検討した上で、縮小手術で対応する場合も多い。当院の術後合併症の割合は他施設の報告例と比べて低かったが、これは術前の全身状態評価を行って、手術術式を選択している効果であると考えられた。また、予後についても、他施設と遜色のない成績が得られ、当院の大腸癌手術の確実性および安全性が確認された。

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